BSは普通に映るのに、スカパー!のCS放送だけが映らない。そんな状況で「アンテナのせいなのか、テレビのせいなのか」と困っている方は少なくありません。
原因としてまず確認したいのは、アンテナの種類の違いです。スカパー!には「110度CS」と「124/128度CS」という2種類のサービスがあり、それぞれ必要なアンテナが異なります。この違いを知らないまま対処しようとすると、的外れな確認で時間を無駄にしてしまいます。
ここでは、2つのCSサービスの違いと、自宅のアンテナが対応しているかを確認する方法を整理します。
110度CSと124/128度CSは、そもそも別物
数字の違いは「衛星の位置の違い」
衛星放送で出てくる「110度」「124度」「128度」という数字は、通信衛星が宇宙のどの経度にいるかを示しています。
スカパー!で使われるCS放送は、主に次の2種類に分かれます。
- スカパー!(110度CSデジタル放送):東経110度の衛星を使用
- スカパー!プレミアムサービス(124/128度CSデジタル放送):東経124度・128度の衛星を使用
110度CSはBSデジタル放送と同じ方向に衛星があるため、「BS・110度CS共用アンテナ」1台で両方を受信できます。
一方、124/128度CSはBSとは異なる方向に衛星があるため、専用アンテナか、BS・110度CS・124/128度CSの3波に対応したマルチアンテナが必要になります。
「CS対応」の表記だけでは判断できない
アンテナに「CS対応」と書いてあっても、110度CSと124/128度CSの両方を受信できるとは限りません。従来のアンテナでは、どちらか一方のみ対応している場合があります。両方を確認したいときは、「3波対応」や「BS・110度CS・124/128度CS対応」と明示されているかを確認しましょう。
2つのCSサービスをひと目で比べると
| スカパー!(110度CS) | スカパー!プレミアムサービス(124/128度CS) | |
|---|---|---|
| 衛星の位置 | 東経110度 | 東経124度・128度 |
| BSと同じアンテナで受信できるか | できる(BS・110度CS共用アンテナ) | できない |
| アンテナの追加工事 | 不要な場合が多い | 増設または交換が必要なことが多い |
BSは映るのにCS放送だけ映らない、確認すべき4つの原因
アンテナが古い可能性
BSが映っているからといって、110度CSも必ず映るわけではありません。
古いBSアナログ用アンテナや旧スカパー!専用アンテナは、110度CSデジタル放送に対応していない場合があります。屋外のアンテナ本体に貼られたラベルを確認し、「BS・110CS対応」の表記があるかどうかを見てください。
この表記がなければ、アンテナが原因の可能性が高いです。
配線機器がCS非対応になっていないか
アンテナが対応していても、途中の配線機器がボトルネックになるケースがあります。
CS信号は地デジより高い周波数帯を使います。地デジ専用の古い分配器やブースターでは、この周波数帯の信号が通過できないため、CSだけ映らないという状況が起こります。
分配器・ブースターに「BS・CS対応」や「〜2150MHz対応」の表記があるか確認しましょう。「BS対応」と書かれていても、古い製品では周波数帯が足りないことがあります。
テレビ本体のチューナーにも確認が必要
アンテナと配線が問題なくても、テレビが110度CSのチューナーを内蔵していなければ映像は映りません。
テレビの仕様ラベルや設定メニューで「地デジ/BS/110度CS対応」の表記を確認してください。「地デジ/BS」のみの表記であれば、チューナーが原因の可能性があります。
124/128度CS(プレミアムサービス)には専用アンテナが必要
視聴したいのがスカパー!プレミアムサービスであれば、既存のBS/CSアンテナでは受信できない場合があります。124/128度CS専用アンテナ、または3波対応マルチアンテナへの交換や増設を検討する必要があります。
アンテナが対応しているか、自分で確認する方法
アンテナの型番でメーカーサイトを調べる
屋外アンテナに貼られたラベルや、本体に刻印されている型番をメモして、アンテナメーカーの公式サイトで検索します。対応している衛星や周波数帯の情報が掲載されているので、「BS・110度CS対応」かどうかを確認できます。
型番が古すぎてWeb上に情報がない場合は、メーカーに直接問い合わせると確認しやすくなります。
テレビのアンテナレベル画面で受信状態を確認する
テレビのメニューから「アンテナ設定」や「受信強度」の画面を開くと、チャンネルごとの受信レベルを確認できます。基準値は機種によって異なるため、具体的な目安はテレビのマニュアルも参照してください。
BSは受信できているのにCSだけレベルが低い場合、配線機器かアンテナの対応規格が原因と考えられます。
集合住宅なら、まず管理会社への確認が先
マンションや集合住宅では、建物全体に共用アンテナが設置されているケースが多くあります。
共用アンテナが地デジのみ対応なのか、BS・CS対応なのかによって、各部屋で受信できるサービスが変わります。特定の部屋だけCSが映らない場合は、共用配線の分配器やブースターが古く、CS対応になっていない可能性があります。
共用設備を勝手に変更するとトラブルの原因になるため、まず管理会社に問い合わせましょう。
ベランダや外壁への個別アンテナの設置も、管理規約で制限されていることが多いので、工事を考える前に確認が必要です。
まとめ:CS放送が映らないときに確認すること
CS放送が映らない原因は、アンテナの種類・配線機器の対応・テレビのチューナー・視聴サービスの種類、この4点に集約されます。
まずアンテナの型番を確認し、「BS・110度CS対応」の表記があるかを見てください。次に、途中の分配器やブースターが2150MHzに対応しているかをチェックします。それでも解決しない場合や、スカパー!プレミアムサービス(124/128度CS)を視聴したい場合は、アンテナの増設・交換が必要になることが多く、専門のアンテナ工事業者へ相談すると判断しやすくなります。
集合住宅では、まず管理会社への問い合わせから始めましょう。