地震のあと、テレビをつけたら何も映らなくなっていた。そんな経験をした方は少なくありません。
災害時こそ頼りになるテレビが使えないのは、本当に困りますよね。「アンテナがズレたのか、断線したのか」と不安になる気持ちは当然ですが、いきなり屋根に上がろうとするのはちょっと待ってください。
地震後にテレビが映らないとき、原因はアンテナだけとは限りません。室内から順番に確認していくと、自分でできる応急処置が見えてくることがあります。ここでは、室内チェックから屋外の目視確認、専門業者に任せるべきタイミングまでを、順を追って説明します。
地震後にテレビが映らない、まず疑う4つの原因
地震後にテレビが映らなくなると、すぐ「アンテナが壊れた」と思いがちです。でも実際には、アンテナ以外が原因のケースも少なくありません。
主な原因として挙げられるのは次の4つです。
- アンテナ本体の向きのズレや傾き
- 同軸ケーブルの断線、またはコネクター部の外れ
- ブースターの転倒や電源コードの抜け
- マスト(支柱)の変形や支線の緩み
このほか、テレビや周辺機器の設定が揺れでリセットされていたり、ケーブルが抜けかかっているだけのケースもよくあります。地震直後は放送局側の設備にトラブルが起きていることもあるため、まず近所の状況を確認してみるのも一つの手です。
アンテナのズレか断線かを見極める前に、室内から順番に確認する
テレビのアンテナレベル表示が、最初の手がかりになる
屋外に出る前に、室内でできることを先に確認しましょう。
テレビのメニューから「アンテナレベル」や「受信レベル」を表示できます。この数値が急に下がっていたり0に近い場合は、アンテナや配線側に問題が起きているサインです。逆にある程度の数値があるのに映らない場合は、チャンネルスキャンが必要なだけだったり、テレビ自体の設定に問題があることが多いです。
テレビ裏の接続状況もあわせて確認しましょう。地震の揺れでアンテナケーブルが抜けかかっているのはよくあることなので、一度抜き差しして締め直したあと、チャンネルの再スキャンも試してみてください。
ブースターを使っている場合は、電源コードが抜けていないか必ず確認してください。ブースターの電源が落ちると全チャンネルが一斉に映らなくなるため、見落としやすいポイントです。
BS・CSだけ映らないなら、アンテナ電源の設定を先に疑う
地デジは映るのにBS・CSだけ映らない場合、アンテナそのものではなく、テレビ側のアンテナ電源設定がオフになっているケースがあります。屋外の確認に進む前に、メニューから設定を見直しておきましょう。
屋外確認は地上からの目視にとどめ、屋根には上がらない
アンテナのズレ・断線を安全に見分けるチェックポイント
室内の確認で解決しない場合、屋外から目で見てチェックします。ただし、屋根に上がって確認するのは避けてください。余震が続く可能性がある地震直後の高所作業は、事故につながるおそれがあります。
地上から確認できることは、アンテナが明らかに傾いていないか、近隣の家と向きが大きく違っていないか、支線(細いワイヤー)が切れていないか、外壁に沿ったケーブルがぶら下がっていたり外皮が裂けていないかなどです。
アンテナは角度が少しズレただけでも、受信状態が悪くなることがあります。「目視で傾いていないから問題なし」と言い切れないのはそのためで、外観では分からない内部の断線や支線の緩みが原因になっていることもあります。
自分でできる応急処置の範囲と、手を出してはいけない作業
地震後にテレビが映らないとき、自分で試していい作業は基本的に室内に限ります。ケーブルの差し直し、チャンネル再スキャン、ブースター電源の確認、機器をコンセントから一度抜いて数分後に再接続するリセット作業などが該当します。
ベランダにアンテナが設置されていて、安全に手が届く範囲であれば、コネクターの緩みを確認できる場合もあります。ただし、身を乗り出したり、無理な姿勢で作業したりする必要がある場合は触らないでください。
はしごや屋根を使った高所作業は、転落などのリスクが高い作業です。一般の方が無理に手を出す範囲ではなく、余震が続く状況では特に避けてください。
これに当てはまったら迷わず専門業者に依頼する
室内の確認をすべて試しても映らない場合、また屋外の目視でアンテナが大きく傾いている、倒壊している、支線が切れているなど明らかな損傷が見られる場合は、専門業者への依頼を考えましょう。屋根上に設置されていて地上からでは原因が特定できない場合も同様です。
集合住宅なら、共用アンテナ設備が原因であることも多く、まず管理会社やオーナーへの連絡が先決です。共用設備を勝手に触ると、思わぬトラブルにつながりかねません。
費用はアンテナの方向調整から機器交換・新設まで、作業内容によって幅があります。専門業者に電話で症状を伝えて概算を確認しておきましょう。また、地震によるアンテナ被害が保険の対象になるかは、加入している保険の内容によって異なります。保険会社にも確認し、修理を依頼する前に損傷箇所の写真を残しておくと後で役立ちます。
まとめ:地震後のアンテナ確認、安全な手順と判断の目安
地震後にテレビが映らなくなったときは、屋根に上がる前に室内での確認を一通り試すことが大切です。アンテナレベルの確認、ケーブルの差し直し、ブースター電源のチェック、チャンネル再スキャンを一つずつ見ていきましょう。
屋外の確認は地上からの目視にとどめて、アンテナのズレや断線が疑われる場合や自分では対処できないと判断したときは、早めに専門業者へ相談するのが安心です。
余震が続く間の高所作業は、何より自分の安全を優先してください。