いつものようにテレビを見ていたら、突然画面にモザイク状のブロックノイズが発生。
「テレビが壊れた?」と焦る前に、まず疑うべきは受信レベルの低下です。地デジ放送では、受信品質が一定の水準を下回ると、アナログ放送のように徐々に悪化するのではなく、急激にブロックノイズが発生します。
実は、この受信レベル低下には、すぐに思いつく原因だけでなく、「そんなことで?」と驚くような意外な原因も潜んでいます。
もくじ
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ブロックノイズと受信レベルの関係
まず基本を押さえておきましょう。
ブロックノイズとは、受信信号の品質が低下した際に発生するデジタル放送特有の画面乱れのことです。総務省やNHKの資料でも、受信障害の代表的な症状として分類されています。
テレビのリモコンで確認できる「受信レベル」や「アンテナレベル」の数値は、受信品質の目安となります。ただし、この数値はメーカーや機種によって基準が異なるため、絶対的な比較はできません。
重要なのは、各機種の推奨範囲内に収まっているかという点です。
受信レベルが低下する典型的な原因
一般的に、受信レベル低下の主な原因として挙げられるのは次のようなものです。
ケーブル劣化による接触不良
テレビとアンテナをつなぐ同軸ケーブルは、経年劣化により信号が弱まることがあります。とくに屋外に配線されている部分は、紫外線や雨風にさらされて劣化しやすく、接続部分が腐食したり緩んだりすることも。
ケーブルの差し込み口が緩んでいるだけでも受信レベルは大きく変動します。
ブースターの故障や性能劣化
電波を増幅するブースターも、故障や性能低下により正常に機能しなくなることがあります。電源が入っていない、設定が不適切、機器自体が寿命を迎えているなど、原因はさまざまです。
また、過剰に増幅しすぎると逆に受信品質が悪化する「過入力」という現象も起こり得ます。
アンテナの向きのズレ
屋外に設置されているアンテナは、強風や経年による固定金具の緩みで、少しずつ向きがズレることがあります。わずか数度のズレでも、受信レベルに大きく影響します。
見落としがちな「意外な原因」
ここからが本題です。受信レベルが低下する原因は、設備の劣化や故障だけではありません。
周辺環境の変化
近隣に高い建物が建った、隣の家が増築した、庭の樹木が成長した。こうした環境の変化により、電波の経路が遮られたり反射が変わったりすることがあります。
総務省の資料でも、遮蔽や反射が受信障害の要因として分類されています。「以前は問題なかったのに」という場合、発生時期と周辺環境の変化時期を照らし合わせてみることが重要です。
金属製の物の設置
ベランダに金属製の物置を置いた、窓に金属製の雨戸を取り付けたなど、金属物が新たに設置されたことで電波が反射・吸収され、受信レベルが低下するケースもあります。
気象条件による一時的な減衰
大雨や積雪、雷雨などの悪天候時は、電波が減衰して受信品質が一時的に低下します。
とくにBS/CS放送は雨の影響を受けやすく、天候が回復すれば元に戻ります。ただし、地デジ放送で悪天候時のみノイズが出る場合は、普段の受信マージン(余裕)が不足している可能性があります。
過剰な分配
1つのアンテナから複数のテレビに分配している場合、分配数が多すぎると信号が弱まります。部屋数を増やしたり、新たにテレビを追加したりした際に、分配器の見直しをしていないと受信レベルが低下することがあります。
まず自分でできる確認ポイント
専門業者に依頼する前に、室内で安全に確認できることがあります。
- テレビの受信レベル表示をチェック(設定画面で数値を確認し、推奨範囲を下回っていないか見る)
- ケーブルの差し込み直し(アンテナ端子との接続部分を一度抜いて、しっかり差し込み直す)
- ブースターの電源確認(電源が入っているか、電源ランプが点灯しているか確認する)
- 全チャンネルか一部か(すべてのチャンネルで発生しているか、特定のチャンネルだけかを確認)
ただし、屋根上や高所での作業は絶対に避けてください。転落や感電など重大な事故につながる危険があります。
まとめ:早めの点検で受信環境を維持
テレビにブロックノイズが発生したら、テレビ本体の故障より先に、受信設備の問題を疑うのが基本です。
原因はケーブル劣化やブースター故障といった典型的なものから、周辺環境の変化や気象条件といった意外なものまでさまざまです。
室内で安全に確認できる範囲でチェックし、改善しない場合や原因が特定できない場合は、専門業者に診断を依頼しましょう。受信レベルは経年劣化や環境変化で徐々に削られていくため、早めの対処が安定した視聴環境の維持につながります。

